組織名:エクマットラ(EKMATTRA Society)
本所在地:Rashid House, House-1, Road-4, Banani DOHS, Dhaka-1213
電話番号:+8801799300500, +8801711445779
メールアドレス:info@ekmattra.org
代表:Shubhashish Roy, 渡辺大樹
設立:2003年
・バングラデシュにおける格差を是正し、長期的かつ持続的な活動で子どもたちの成長に貢献する
・子どもたちの支援を確約し、子ども目線でかつ子どもに有益な政策への提言を行う
・家族、コミュニティ、組織など子ども達に関わる人々と協働もしくは支援を行うこと
・若者のへの啓発を行い、社会改革の一助となってもらう
・メディアと協力し、大多数の人々に子ども達の現状を認識してもらうための啓発活動を行う
エクマットラが目指すものは、子ども達が差別のない社会でのびのびと育ち、成長と安全があらゆる手段により守られている社会の実現です。子ども達に明るい未来を約束することで、恵まれないコミュニティの発展を導きます。エクマットラは、子どもたちへの悪影響を断ち切ろうとする人々を結び付け、子どもたちに優しい 国・世界の実現の一助となります。
バングラデシュ開発研究所(BIDS)の調査(2004年)によると、6,74,178人ものストリートチルドレンがダッカにはいます。また、BIDSとユニセフの共同調査(2009年)によると、バングラデシュには2015年までに11,44,754人のストリートチルドレンがいました。
エクマットラは、私達がダッカ大学の学生だった時代に創設した団体です。私達創設メンバーは、バングラデシュにおける差別、不正、貧困、自然災害、家庭崩壊、資本主義への盲目的な傾倒の悪影響を受ける子ども達のことを憂い、日々熱い議論を交わしていました。
そして、エクマットラの最初の活動は、2003年にダッカのストリートチルドレンとの交流から始まります。この交流によって、子どもが路上に暮らすということは、ただ可哀想というだけでなく、多くの危険な状況に曝されることが明らかになりました。
ストリートチルドレンは、子ども時代をセックスワークや麻薬密売などの違法な仕事や、その手助け、または市場での荷物運びやリキシャ引きなどの重労働、物乞いや紙くず拾いなどの尊厳を傷つけられるような仕事などに手を染めながら生きていきます。最もショックなことは、することがなくなったり大人の思惑に左右された子ども達が、ギャングの手先となって暴力行為などに手を染めていくことです。こういった背景から、ストリートチルドレンの中には、重度の麻薬中毒者になってしまうような子も少なくなく、基本的な人間としての権利を奪われ、社会の闇で生きることを余儀なくされてしまう子ども達が存在するのも事実です。
このような状況下で、ダッカ大学の学生であった私達はストリートチルドレンの問題を直接的に解決したいと考え始め、ストリートチルドレンの傍に立ち、彼らの話を聞き、悲しみや将来への不安を理解するように努めました。そして、彼らの状況を知ったは、まずは子どもたちに青空教室を提供することを始めました。主な目標は、彼らに基礎的な読み書きや健康・衛生管理といった知識を与え、かつ、歌や絵や遊びといったレクを行って彼らの苦しみを和らつつ人間として成長するための意欲を喚起することでした。
また、一日の大半を路上で過ごし、数時間だけ青空教室に参加するという方法ではこの問題が解決しないと気付いた私たちは、路上での抑圧された環境から脱却し、まっとうな人間として生活する上で必要な住環境を備えたチルドレンホームを整備することを決めました。 このチルドレンホームは、青空教室に通っている子ども達のうち最も過酷な状況に直面している子ども達が生活でき、長期的な視野のもと教育を受け、集団生活のルールや社会性を身に着けるための場所です。
ごく少数の子どものサポートから始め、より広く安全な場所への引っ越しを繰り返しながら、アカデミー開校後の現在も約20人の子ども達がこのホームで生活し学校に通っています。私たちは一時的な支援ではストリートチルドレンの生活を変えることはできないと考えています。そのため、エクマットラは彼らが立派な大人となって社会に復帰していけるまで、長期にわたって彼らの支援を続けます。