エクマットラの活動紹介

生まれた環境をひっくり返すリーダーモデル育成型の支援活動

様々な人たちを巻き込みながら子ども達を大きく大きくさせます。
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青空教室

路上生活を余儀なくされ、様々な理由で学校に通えない子ども達が、仕事の合間に歌、劇、踊りや絵などの情操教育や、識字教育、モラル教育、ライフスキル教育などを受けられる教室です。

青空教室を始めた当初は、第二ステップのチルドレンホームに続く入り口としての役割のみでしたが、現在はさまざまな事情によりチルドレンホームに入所することのできない子ども達に対して、路上キャリアカウンセルなどを通じて、青空教室からそのまま安全で社会的に認知されている仕事に従事でき、自活できる支援をする役割も果たしています。

路上生活をしたり、労働に従事する子ども達が参加しやすいように、2015年からは、荷台付きリキシャを改造して移動式青空教室にアップグレードしました。

時間や社会に縛られることなく自由を謳歌している子ども達に、時間の概念や協調性といった基礎的な社会性を身に着けさせるヒドゥンカリキュラムも組み込まれています。

その他、地域の子ども達をプロファイリングし、健康状態や置かれた状況などを把握し、子ども達一人ひとりに合ったケアをするための働きもしています。

チルドレンホーム

第一のステップである青空教室での情操教育を通じて学ぶ意欲を持ったのある子ども達や、ストリートチルドレンの中でも最も過酷な状況に直面している子ども達が第二のステップであるチルドレンホームに入り、共同生活を始めます。2004年に6人の子ども達と共に始まった「アノンドチルドレンホーム(喜びの家)」には現在40名を超える子ども達が集団生活を送っています。

ストリートチルドレンとして路上で生活していた子ども達が、社会に羽ばたいていくためには青空教室だけでは限界があり、最も大きな壁となるのが社会性の欠如です。アノンドチルドレンホームでは社会性を身に着け、公教育を受けることで、読み書きだけではない、人間社会で生きていくための基礎的な力が身に付きます。

もちろん、路上生活をしている子供たちの多くは性的虐待や暴力、盗難、愛情の欠如など多くの問題が付きまといます。チルドレンホームアノンドでは、親代わりとなるスタッフも共に寝泊りし、自分の家のように安心した環境で勉強に励むことができています。

アカデミー

エクマットラアカデミーとは、元々路上生活をしていた子ども達が青空教室・チルドレンホームを通じて、社会生活のルールを身に着けた後に進む第3のステップです。次世代のリーダーとして、同じ環境で生まれた子ども達にとっては目指すべきロールモデルとして、社会に羽ばたいていくために必要な高等教育、専門技術を身に着けつつ、演劇などの文化教育を通じて人間力溢れる人間となって社会に羽ばたいていくための全寮制リーダー育成センターのことをいいます。

どこでどんな環境で生まれたかは関係なく、圧倒的なスケールを持った人間を輩出することで、またその卒業生たちがオピニオンリーダーとして人間の可能性を身をもって発信していくことで、今まさにストリートチルドレンとして過酷な状況に直面している子ども達にとっての希望となり、社会一般層の人々にとって彼らに対する行動や考え方を改める具体的啓発になると考えます。

これを私たちは「社会がアッと驚く次世代のリーダー」と名付けています。

生まれた環境を逆手にとって、社会を驚かせるような人間を一人でも多く輩出すべく、このアカデミーを開校します。

また、全寮制リーダー育成センターという位置づけのこのアカデミーは、実際に生活する子ども達、その地域の人々、教育を提供する先生達、彼らに大事なことを伝えにやってくる国内外の若者達。関わる全ての人が学びを得られるという意味で、一方通行の学校ではなく、学びあうということから、「アカデミー」と名付けました。

映像による啓発活動

エクマットラは、独自のメディア部門を持ち、映像を通じた社会問題の啓発に取り組んでいます。

様々なメディアを扱うクロスメディアで啓発を行っていますが、メインは映像製作であり、代表作品として『Je Shahar Chorabali(邦題:アリ地獄のような街)』という映画があります。この映画はエクマットラの代表であるShubhashish Royが監督を務め、ダッカに住むストリートチルドレンの厳しい生活を鋭い視点で描いています。

オフィシャルサイト:www.arijigoku.net

さらに、メディア部門は様々な社会問題を扱うドキュメンタリー番組を作成し、視聴者への啓発をしています。 メディアとマスコミは、価値観、思想、伝統に基づいて文化を作り上げます。だからこそ、私たちはメディアを用いて訴える術を選びました。特に映像は視覚だけでなく聴覚にも訴えることのできる最も心を揺さぶる力のあるメディアです。私たちは、現代において最も有力な手段である映画映像メディアを通じて、子どもたちへの関心を喚起し、彼らの権利を守ります。

雇用創出と収益事業

エクマットラは、自立した組織であるために自ら収益を生み出しています。エクマットラが独自の活動を継続していくためには、収益事業なしには実現できません。そのため、エクマットラは自らの強みを生かした事業を行っています。

エクマットラの子供たちの母親や、性犯罪の被害者、家庭内暴力の被害者など、自立することが困難な状況にある女性達に、デコレーションペンの制作方法を教え、エクマットラで販売。子供たちにとってのサービス業の訓練できる場にもなるレストランの経営。そしてエクマットラの強みである映像制作業務の受注などです。

メディア事業は、多くの人々にストリートチルドレンの置かれた状況の啓発をすると共に、メディア業界で働くためのスキル向上や、基礎的なアカデミックバックグラウンドを持つ子どもたちへのメディア教育も行なっています。近年の就職市場において、メディアの仕事の待遇は良くなってきており、この事業は子どもたちの未来のためにも役立つ見込みです。

研究調査

エクマットラは、様々な社会問題に対する活動の発展や新たな手法の開発を行うため、研究活動にも力を入れています。さらに、エクマットラだけでなく他連携団体の活動にもこれらの研究やアイデアは活かされています。エクマットラの活動はこれらの調査研究に基づき行われています。

これらの研究は、バングラデシュからだけでなく、様々な国々の研究者やアナリスト、評論家、そして教育機関との連携でなされています。さらに、調査データ収集や評価、分析、フィールド調査、観察などはバングラデシュの公立・私立の高等教育機関の卒業生や在学生によるサポートも得ています。

調査結果はベンガル語と英語、日本語によるエクマットラの月間刊行誌『バルタポットロ』にて報告し続けています。バルタポットロには研究結果以外にも子供たちに関する様々な情報をお知らせしています。